入社式
同期が30名以上である。
驚く。
素直に驚いた。
訊けば、毎週であるともいう。
まさか、定年者の補充だけではあるまい。
それでも、この秋の深まってゆくこの時期に、これだけの途中入社組がいるのは心強い。
反面、この同期の上位の成績、況してや、脱落しない事をひとり静かに誓った。
同期の大勢は、明日から二種免許取得のための教習所通い。
一方、己は地理試験に特化できる。
噂に聴く、丸覚えではあるが、年齢的な事もあり、久しぶりに気合いを入れなくては。
本番に強い、テンパるのはいつもの事であるが、本番には強い。
それを信じつつ、本番の強さの裏書を必死にしよう。
時間はない。
研修所、己の規定、最短である10日で切り抜けなければ。
キホン、しっかりできるはず。
できてきた自負しか、裏付けるものはないが。
信じてやれるものは、結局、己はしかない。